「い」から始まる東岐波の方言

【心に海や自然が浮かんでくる、表現豊かな「い」から始まる東岐波の方言】

方言 意味 用例
いいごとをいう 文句を言う いいごとばかりいうな。」
いーえのー どういたしまして。「いーやのー」とも言う。 「ありがとうございました。」「いーえのー。」
いが とげ。「いがいが」とも言う。 「栗のいがが刺さって痛い。」
いがく ゆでる 「卵をいがいた。」
いがる 叫ぶ。怒って大きな声を出す。 「そねー、いがらんでもええじゃろうにのー。」
いかんか 行かないか 「どっか遊びにいかんか?」
いぎ 小骨。草等の小さなとげ。 「のどに魚のいぎが刺さって痛い。」
いきし 行く途中。「いきしな」とも言う。 「学校のいきしにこけた。」
いきめがいかん うまくいかない。気がきかない。 「要領が悪うて、いきめがいかんやつじゃのー。」
いきめがいく 物事が円滑にうまくいく。気が利く。 「あのそはなかなかいきめがいく仕事をするのー。」
いけん 良くない。だめだ。 「こりゃ、いけん。」
いごきもすごきもせん 微動だにしない。全く動かない。どうにもならない。 「この虫はじっとしていて、いごきもすごきもせん。」
いこじ 頑固だ 「あねーなーはいこじなやつじゃ。」
いじくる いろいろと触る 「作品をいじくると破れるよ。」
いじける すねる 「あんまり変な事ばかり押し付けるといじけるよ。」
いそーじ 東岐波の地名。磯地。 「センターはいそーじにある。」
いたらんこと 余計なこと いたらんことはせんほうがえーよ。」
いちんち 一日 「昨日はいちんち中、家におったよ。」
いっしょくた 一緒にする。ひとまとめにする。 「みそもくそもいっしょくたにするな。」
いっそ いつも。終始。 「あの人はいっそ来よってよ。」
いっこも ひとつも。全然。 「もちまきで、もちがいっこもとれなかった。」
いっちゃった 尊敬語 行かれた 「先生があっちにいっちゃった。」
いっちゃん 一番 「A君はクラスで足がいっちゃん早い。」
いっちょうらい 一張羅 「今日はいっちょうらいを着てきた。」
いっつも いつも 「あの人はいっつもあすこへ座っちょる。」
いつもかつも 常に。常時。 「交通指導員さんは大変じゃ。いつもかつもあそこに立っちょってじゃけー。」
いで 堰(せき)。溝。 「大雨で、いでがくえた。」
いなげな 怪しい。妙な。変な。 いなげなものをこうてくんな。」
いびつけない かわいそうな (目下の者や動物に対する憐れみの言葉)
いぬる 帰る 「はー用事が済んだけーいぬるよ。」
いね 帰れ!(命令) 「はよう、いね!」
~いな ~です。「~いの」とも言う。 「彼は立派な人じゃね。」「それいな。」
~いね ~です 「あの人はえー人いね。」
いましがた 少し前 「あのほは、いましがた帰ったど。」
いら ①神経質でいらいらすること。またはその様な性格の人。②クラゲ。 ①「わしゃーいらじゃけー。」②「いらに刺された。」
いらう 触る。「いろう」とも言う。 「買わん品物はいらわんでね。」
いらんせわ お節介 「そんなんせんでえー。いらんせわじゃけー。」
いりこ 煮干し いりこで出汁をとる。」
いわえる ロープなどで縛る 「船をいわえちょけ。」
いんじゃった 尊敬語 帰られた 「先生は、いんじゃったよ。」
いんでくる 帰ってくる 「忘れ物を取りにいんできた。」
いんにゃ いいえ 「はー、終わったそ?」「いんにゃ、終わっちょらん。」
~いや 接尾語 ~だ 「知っちょるいや。」
いんやのー いいえ(強い否定) 「こりゃーあんたがやったそか。」「いんやのー、わしゃー知らんど。」

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