【心に海や自然が浮かんでくる、表現豊かな「し」から始まる東岐波の方言】
| 方言 | 意味 | 用例 | 
|---|---|---|
| じ | 地元 | 「丸尾の魚は、じの魚じゃけー新鮮でうまいのー。」 | 
| しあいこ | 交互にする | 「背中の流しあいこをした。」 | 
| しゃあしい | うるさい | 「しゃあしい犬じゃ。」 | 
| しあわす | うれしく思う。助かる。 | 「こねーようけ魚をもろうて、よいよしあわすだい。」 | 
| しあわせる | 好都合である | 「ご挨拶を冒頭にしていただきますとしあわせます。」 | 
| じいさ | おじいさん | 「隣のじいさは元気じゃのー。」 | 
| ~しーや | ~しなさい | 「すぐにしーや。」 | 
| ~しきる | ~することができる | 「明日までに夏休みの宿題をしきるかねえ。」 | 
| しかぶる | おもらしをする。「しっかぶる」とも言う。 | 「大便をしかぶった。」 | 
| じげ | 地元 | 「あの人はじげの人じゃけー、なんでもよー知っちょるし、よー人の世話をしてじゃ。」 | 
| じぐい | 道などがぬかるんでいる。「じるい」とも言う。 | 「雨が降って道がじぐうなっちょる。」 | 
| しご | 魚などをさばく。準備をする。「しごー」とも言う。 | 「そこのメバルをしごしちょってーや。」 | 
| しごにならん | 始末におえない | 「こんなにわやにして、しごにならんでよ。」 | 
| ~しーさん | ~しなさい | 「早うしーさん。」 | 
| ~しーさんな | ~しないように | 「いじわるをしーさんな。」 | 
| ししらさむい | 肌寒い。うすら寒い。 | 「暖房を入れても、ししらさむい。」 | 
| したがらん | やろうとしない | 「最近の子どもはお手伝いをしたがらん。」 | 
| したじ | 下の方 | 「したじがいたんでいる。」 | 
| ~しだち | ~して間もない | |
| じだらく | だらしない | 「じだらくな生活を送るな。」 | 
| したる | なくなる。紛失する。 | 「あすこの村まつりはしたったなー。」 | 
| しっちょる | 知っている | 「うちは物知りじゃけー、いろんなことをようしっちょるよ。」 | 
| しちゃった | 尊敬語 された | 「先生はもうしちゃったですか。」 | 
| しつれいする | 途中でやめる。退席する。 | 「宴会の途中で早めにしつれいした。」 | 
| ~しておいでる | ~していらっしゃる | 「先生が歩いておいでる。」 | 
| ~してがない | ~する人がいない | 「最近は農家のやりてがない。」 | 
| ~してです | ~されます | 「先生はよう歩いてです。」 | 
| ~してみーや | ~してみなさい | 「くやしかったら、俺のマネしてみーや。」 | 
| ~してーや | ~してくださいね | 「早うしてーや。」 | 
| してる | 捨てる | 「燃えるゴミを月曜日にしてた。」 | 
| ~しちょき | ~しておきなさい | 「みかんにしちょき。」 | 
| ~しちょらん | してない | 「あのそは全然、反省しちょらん。」「そりゃー、いけんのー。」 | 
| しちょる | している | 「元気にしちょるかね。」 | 
| じとじと | じめじめ | 「雨が続くけー、部屋の中がじとじとしちょる。」 | 
| ~しな | 途中 | 「行きしなに犬にほえられた。」 | 
| しなさんな | するな | 「あまり極端なことをしなさんな。」 | 
| しなる | 枯れる。元気がなくなる。 | 「このなっぱは、しなっちょる。」 | 
| しぬる | 死ぬ | 「農薬で虫がしぬる。」 | 
| しばく | 叩く。殴る。攻撃する。 | 「あんまり人の嫌がる事をするとしばくど。」 | 
| ~しはなえる | ~しはじめる。「~しはなえだす」とも言う。 | |
| じべた | 地面 | 「じべたに座り込んだ。」 | 
| しまわかす | 失敗する。やり損ねる。残念。 | 「しまわかした!バスに乗り遅れた。」 | 
| しみる | (土などが)凍る | 「今朝は寒かったけー、道がしみちょった。」 | 
| しもーた | しまった | 「電車に傘を忘れてしもーた。」 | 
| ~じゃ | ~だ | 「こりゃだめじゃ。」 | 
| じゃいけんほい | じゃんけんぽん | |
| じゃから | だから | 「じゃから言ったじゃないの。」 | 
| じゃからの | だからね | 「あんたはわしの後継者じゃからの。」 | 
| じゃけー | だから「じゃきー」とも言う。 | 「あねーなーはプライドの高い人間じゃけー。」 | 
| じゃこ | 雑魚 | 「じゃこばかり釣れた。」 | 
| ~じゃった | ~だった | 「昔はえー人じゃったのに。」 | 
| ~じゃのー | ~ですね | 「えー湯じゃのー。」 | 
| ~じゃもん | ~だもの | 「あの人は親切でえー人じゃもん。」 | 
| ~じゃろう | ~だろう | 「たぶん、えーじゃろう。」 | 
| ~じゃわ | ~だわ | 「Yさんはこりん人じゃわ。」 | 
| しゃんしゃん | てきぱき | 「あの人はしゃんしゃんしちょるけー。」 | 
| しゃんと | ちゃんと | 「体がしゃんとせんのー。」 | 
| ~しゅうて | ~しくて | 「肩がだらしゅうていけん。」 | 
| しゅーつ | 手術 | 「しゅーつが無事に成功した。」 | 
| しゅむ | ①液体が他の物体に浸透する。②鼻をかむ。 | ①「ソースの味がしゅんでうまいのー。」②「鼻をしゅむ。」 | 
| じゅんぐり | 順番通り。順送り。 | 「班長がじゅんぐりに回ってくる。」 | 
| しょーがえー | 性格が良い。素直な。 | 「しょーがえーやつじゃのー。」 | 
| じょうかん | ころ良い湯加減。ころ良い酒のかん。 | 「風呂はじょうかんかね。」 | 
| じょうしきな | 強情な | 「よいよ、この子はじょうしきな子じゃね。」 | 
| しょーしょーじゃなー | 簡単なことではない | 「一からやり直すのはしょーしょーじゃなー。」 | 
| じょーとーじょーとー | 大変良い | 「この料理はようできちょる。じょーとーじょーとー。」 | 
| しょうねをいれる | 根性を入れる。本気で。 | 「しょうねをいれて取り組まんといけんよ。」 | 
| しょうねをいれかえる | 心を入れ替えて真人間になる | 「しょうねをいれかえて再スタートした。」 | 
| しょうよう(向陽) | 日の山から日が昇ること | |
| しょんべん | 小便 | 「しょんべんをひった。」 | 
| じら | わがまま。だだをこねる。 | 「あの子はようじらを言う子じゃ。」 | 
| じらくり | わがままな人。だだをこねる子ども。偏屈者。 | 「じらくり息子。」 | 
| じらをくる | だだをこねる。言うことを聞かない。 | 「じらをくって親に車をこうてもらった。」 | 
| しろしい | うるさい。忙しい。うっとうしい。 | 「しろしいけー、だまっちょって。」 | 
| しわい | 物などが硬い。堅実な。がめつい。 | 「あの銀行はしわい。」 | 
| しんきな | 暗い。陰険な。淋しい。 | 「ふられたぐらいで、しんきな顔すんな。」 | 
| しんさい | しなさい | 「はよー、しんさい。」 | 
| しんぱい | 世話。手配。 | 「Dさんのしんぱいで結婚できた。」 | 
| しんぼーしー | 辛抱が良い人。苦労人。 | 「あの人はしんぼーしーじゃけーのー。」 | 
| ~しんな | ~するな | 「人の嫌がることはしんなーや。」 | 
| しんや | 分家 | 「しんやの家は隣にある。」 | 
